演習内容

比較文化学類

比較文化学類では、3年次の秋学期に所属する領域・コース内から卒業論文の指導教員を決めますが、ゼミのような形で指導教員と受講生の関係は固定されず、学生は他のコースで開かれる演習の授業にも柔軟に参加できるようになっています。

私の担当する日本研究演習の授業では、➀明治以後の漢文訓読体で書かれている文献史料の読解ができ、そこから議論を組み立てられること、②卒業研究に必要なテーマを決める上で、先行研究の内容を理解し、批判的に考察できること の2点ができるようになることを目指して、春学期に➀の史料読解を、秋学期に②の文献要約と批判をそれぞれ課題にして発表をしてもらうこととしています。

開設科目には番号が振られていますⅤ・Ⅵが奇数年度開講、Ⅶ・Ⅷが偶数年度開講となります。

○日本研究演習(春AB)では、久米邦武編『米欧回覧実記』を1冊ずつ、岩波文庫版のものをテキストに読んでいきます。現在、イギリス編を読み進めています。

○日本研究演習(秋AB)では、日本語訳のある海外の近代日本研究のモノグラフを分担して、内容要約と批判的な読解を進めていきます。比較文化を学ぶ学類なので、海外での日本に対する研究がどのくらい進んでいるのかを知り、研究に刺激を受けてもらいたいと考えています。

大学院(歴史人類学サブプログラム)

海外の近代日本研究のモノグラフを訳しつつ読解しています。出典にも遡り立論の妥当性、史料操作の適切さなどについても議論していきます。

現在は近代日本の検閲に関して以下の文献を読んでいます。

Richard H. Mitchell. Censorship in imperial Japan. Princeton University Press, c1983.

指導学生の研究テーマ

大学院

人文学学位プログラム歴史・人類学サブプログラム

  • 佐藤朝陽 三上参次と「国史学」―南北朝正閏問題を中心として―

学群(学部)生

比較文化学類卒業論文 ※主指導以外も含みます。

  • 戦時期における教育紙芝居の展開-戦争関連作品の戦闘描写を中心に-
  • 鳥取県立鳥取高等女学校生徒からみた「満洲」
  • 兵隊木像の成立と地域社会-静岡県藤枝市の常昌院を事例に-
  • 近代における西洋食文化受容についての一考察-ウスターソースの普及を例として-

 

※城西国際大学での指導論文についてはこちらをご覧ください。